治癒速度の違い!!
ご苦労様です。zenkenkai・日本カイロプラクティック連合会(JCA)中国Ⅱ地区担当の髙森です。
人間の治癒力って凄いですねぇ!!でも、まだまだ知らない事ばかりです。
こんな記事を見つけたので紹介します。
睡眠は大事。夜眠ることで、脳や体を疲労から回復させ、心身をリフレッシュさせることができるからです。
でも、傷に限っていえば、ちょっと事情が異なるようです。
最新の研究によると、傷の治りという点で言えば、夜に怪我をするよりも昼にした方が治りが早いらしいのですが、それには概日リズムが関係していると言います。
概日リズムが皮膚細胞の反応に影響
概日リズムは、一般的に体内時計とも言われている。約24時間周期で変動する生理現象のことで、光や温度、食事など外界からの刺激によって修正される。
概日リズムの機能は、脳の視床下部に備わっている時計によって制御されており、体内の細胞の隅から隅まで行き渡っている。
だがその仕組みは複雑で、まだまだ完全には解き明かされていないが、心身に多大なる影響を与えているのは確かだ。なにしろ、怪我をした時間によって組織の修復率が大きく違うのである。
皮膚の細胞も昼夜のサイクルに従って活動
これを調べるために、2017年、英ケンブリッジ大学の研究者は、皮膚の細胞(繊維芽細胞)の反応が時間帯によってどのように異なるのかを調べることにした。
怪我をすると、繊維芽細胞は損傷を受けた部分に移動して、「コラーゲン」という修復プロテインを作り出し、組織の修復を助けようとする。
しかし、こうした機能が作動するためには、「アクチン」というタンパク質が必要になる。
したがって、これが十分にない部位では、繊維芽細胞は本来の機動性を発揮することができない。
そして、そのアクチンのレベルは概日リズムによって決められている――つまり、こうした皮膚の細胞も昼夜のサイクルにしたがって活動しているのである。
昼と夜では治癒速度が2倍も違う
研究チームが繊維芽細胞を培養し、そこに傷をつけてみたところ、夜を再現した環境で傷をつけたときの治りは、繊維芽細胞の反応速度の違いのために、昼よりも遅いことが確認された。また生きたマウスを使った実験でも、同じような現象が見られた。
普段寝ている時間帯よりも、起きている時間帯に傷をつけた方が治りが早かったと言う事だ。
「体内時計が昼を指しているときと夜を指しているときでは、治癒速度が2倍も違います」と研究の著者は話す。
医療の現場での応用できる可能性
細胞でもマウスでも、照明を点けたり消したりすることで、傷に対する反応速度を操作できるそうだ。この技法は、たとえば手術を行う場合など、医療の現場でも大いに有効だろうと研究チームは考えている。
たとえば、研究チームが火傷を負った患者の臨床データを解析したところ、治療効果に大きな違いがあることが分かった。
それよると、昼(午前8時~午後8時)に火傷をした人は平均17日で治癒するが、夜(午後8時~午前8時)に火傷をした患者は、それよりも60パーセント長く時間がかかるという。
これほどの違いがあるのならば、将来的には概日リズムを考慮した治療法が登場したとしても不思議はないだろう。
昼と夜の違いは進化上の理由が原因?
だが、そもそも夜に怪我の治りが遅くなる理由は今のところよく分からない。
研究チームは、活発に活動する昼のほうが怪我をする確率が高いことと関係するのではないかと推測する。ちなみにこの他にも、概日リズムは、睡眠パターンはもちろんのこと、食欲や心の状態、さらには行動にも関係していることが明らかになっている。
何にしても、人間ってすごいですね。知っている様で、まだまだ解明されてないことだらけだし、その謎を解明しようと探求する人たちが居るってのもすごい事だと思います。
今後、この謎が解明されれば医療の分野だけでなく様々な分野で活用されるのではないでしょうか。
そうなることを期待して、今回は終わりにします。